私立探偵スペンサーの名言
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最終更新日:2017/02/08
名言
「救いが必要な人間は何千といる」私は言った。
「おれは全員を救うことははできない。それどころか、救おうとした人間の半分も救えない」
「だから偶然にまかせるの?」リタは言った。「誰かに雇われるという偶然に」
「偶然と選択だ」私は言った。「すべてを引き受けるわけではない」
「どうやって決めるの?」リタは言った。
「さあ」私は言った。「これというものは、たいがい見ればわかる」
「あなたは全員を救うことはできない」リタは言った。
「全員を救おうとすれば、結局ひとりも救えなくなる」
「そしてひとりを救うことは、誰も救わないよりいい」
私はうなずいた。
「あなたが強いのはそういうところよ」スーザンが言った。
「知り合ってからずっと、あなたは自分のできることをしてきた。そして、それ以上できなかったことで自分を責めない」
「おれの胸には赤いSのマークはない」私が言った。「高いビルをひとっ飛びにはできない」
「ルーガーはいわば手段を選ばないプロの殺し屋だ。自分を律するルールをいくつか持たなければ、どこまでも際限なく流されてしまう。つなぎ止めるロープがないのだ」
「だからルールを決めている」
「誰かが言っている。
あらかじめ真実はこれだと決めてかかったら、真実を見出すことはできないと」
ロバート・ブラウン・パーカー(Robert Brown Parker, 1932年9月17日 – 2010年1月18日)は、アメリカ合衆国マサチューセッツ州出身の小説家。1973年、私立探偵スペンサーを主人公としたハードボイルド小説『ゴッドウルフの行方』(The Godwulf Manuscript)で小説家デビュー。スペンサーシリーズ第4作目の『約束の地』(Promised Land, 1976年)でエドガー賞 長編賞を受賞。
「たいていの場合、人が何かを過去に追いやりたい理由は、そうしないと不快なことが起こるからだ。たぶんあんたはできの悪い教育者にみなされる。
警察はできの悪い法執行官となり、両親はできの悪い親になる。そしてみんなが不快になる」
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